プロ野球セリーグの開幕問題は、世論や政府の要請にこたえる形で4月12日のセ・パ同時開幕が決定したらしい。大手メディアなどが伝えるところによると、現場や「ファン」からは「当然の決着だ」という声がほとんどだ、ということが伝えられている。
ひとつ前の記事に一応記録しておいたとおり、自分のような人間はそれが当然だとも思わないし、むしろそういう世間の風潮が「気味が悪い」と思っている。今回、世間の言う「当然の(常識的な)結論」に折れたことで、これから本当の経営的な存亡の危機に直面するのでは、という気がしてならない。
なぜなら、今回の決定は得体のしれない「世論」に対しては敏感に反応はしていても、プロ野球に直接的にお金を落とす「顧客」への対応がおざなりな感じがするからだ。
ひとつ前の記事に一応記録しておいたとおり、自分のような人間はそれが当然だとも思わないし、むしろそういう世間の風潮が「気味が悪い」と思っている。今回、世間の言う「当然の(常識的な)結論」に折れたことで、これから本当の経営的な存亡の危機に直面するのでは、という気がしてならない。
なぜなら、今回の決定は得体のしれない「世論」に対しては敏感に反応はしていても、プロ野球に直接的にお金を落とす「顧客」への対応がおざなりな感じがするからだ。
マスコミなどがプロ野球「ファン」とひとくくりに呼んでいる集団にはざっくりと分けてしまえば2つある、
・プロ野球に関心はあって、メディアで結果をみたりテレビ中継は見るけれども、積極的にお金を落とすわけではなく、たまに見にいってお金を落とすかもしれない程度のいわば「見込み客」
・ファンクラブなどに所属して、試合は当然何試合も見に行くし応援グッズを買うなどして積極的にお金を落とす「顧客(固定客)」
プロ野球の興業的な性格上、前者のような「見込み客」から単発的な収入の比率は非常に高いのだろうし、そういう人の世論に無関心になるわけにもいかないのも分からないではない。マスコミが「ファン」と呼び、同調している意見は、その多くが「見込み客」程度の「意見」にすぎない。
最近 Twitter でNHKのPRのアカウントが「不謹慎ならあやまります。でも不寛容とは戦います。」とツイートしたことで一部で話題になっているけれども、プロ野球セリーグの開幕問題に関していえば、電力問題に関して極めて不寛容な世論が大臣まで動かし、プロ野球の経営側の立場を完全に押しつぶしてしまった。結果、4月の関東地区のホームゲームでのナイターをやめることが発表されている。
これは最初からあまり金を落とす気もない無責任で不寛容なファンからは喝采は得られるのかもしれないが、その一方で、固定客といえるファンクラブの上級会員などのメンバーからは、ネットのコミュニティなどでは少なからず球団の対応にも不満の声が出始めている。ホームの球場の開幕戦を心から楽しみにしてをチケットを購入した人達や年間フリーパスで大金を払った人たちは、球団からの説明がないまま、多くの一般のファンと同様にメディアから情報をえなければ情報が手に入らない状況になっていて、払い戻しや代替のサービスの十分な説明などもなく、不親切な状況が続いている。
一般のビジネスにおいては、事業主の対応の優先順位としては当然「顧客」への対応が第一であって、「世間」の意見というのは参考程度にするべきものなのだが、現在のプロ野球の対応は優先順位が逆になっている。
プロ野球の主たる(見込み客程度の)ファン層も、それを伝えるマスコミの記者も基本的には「サラリーマン」であり、球団職員もまたサラリーマンである。そういった中で、経営者の理論を展開しようとしても、震災後の状況を理由にした極めて不寛容な「金儲け主義」なる短絡な世論(サラリーマン根性)に押しつぶされ、大臣まで同調して事業を自粛せざるを得なくなる状況というのはやっぱり恐ろしい感じがする。結果、通常でさえ苦しいとされるプロ野球経営の深刻な悪化も免れない状況になってくると予想する。
セリーグでは、球団売却騒動後になにか状況が改善しているようには全く見えない横浜ベイスターズに去年以上の客が入るとは思えない。世論の支持を受けているとされるパリーグでも、関東の電力事情を考慮して「西武対オリックス」など注目度が低いカードを平日の昼間に埼玉でやったとしても客が入るわけがない。
そう考えると、昨シーズン終了後に横浜やヤクルトの売却騒動がわきあがったが、今シーズンが終わるころには球団数の縮小も含めた球団再編の議論や、もらいすぎの選手の大幅減俸や大量解雇が再度起こってくるのは想像に難くない。そのように球団経営が危機的な状況になった時に、「世論」はどう反応するのだろう。今は支持されている選手会だが、半年後には「年俸をもらいすぎ」という強烈な批判が向けられることになるのだろうか?
いずれにしても、今回電力問題に不寛容な世論によって決められられたセ・パ同時開幕というのは、近い将来にさらなる混乱を引き起こすことになるのではないか。(プロ野球ファンとしてはこの予想は外れてほしいけれども・・・。)
・プロ野球に関心はあって、メディアで結果をみたりテレビ中継は見るけれども、積極的にお金を落とすわけではなく、たまに見にいってお金を落とすかもしれない程度のいわば「見込み客」
・ファンクラブなどに所属して、試合は当然何試合も見に行くし応援グッズを買うなどして積極的にお金を落とす「顧客(固定客)」
プロ野球の興業的な性格上、前者のような「見込み客」から単発的な収入の比率は非常に高いのだろうし、そういう人の世論に無関心になるわけにもいかないのも分からないではない。マスコミが「ファン」と呼び、同調している意見は、その多くが「見込み客」程度の「意見」にすぎない。
最近 Twitter でNHKのPRのアカウントが「不謹慎ならあやまります。でも不寛容とは戦います。」とツイートしたことで一部で話題になっているけれども、プロ野球セリーグの開幕問題に関していえば、電力問題に関して極めて不寛容な世論が大臣まで動かし、プロ野球の経営側の立場を完全に押しつぶしてしまった。結果、4月の関東地区のホームゲームでのナイターをやめることが発表されている。
これは最初からあまり金を落とす気もない無責任で不寛容なファンからは喝采は得られるのかもしれないが、その一方で、固定客といえるファンクラブの上級会員などのメンバーからは、ネットのコミュニティなどでは少なからず球団の対応にも不満の声が出始めている。ホームの球場の開幕戦を心から楽しみにしてをチケットを購入した人達や年間フリーパスで大金を払った人たちは、球団からの説明がないまま、多くの一般のファンと同様にメディアから情報をえなければ情報が手に入らない状況になっていて、払い戻しや代替のサービスの十分な説明などもなく、不親切な状況が続いている。
一般のビジネスにおいては、事業主の対応の優先順位としては当然「顧客」への対応が第一であって、「世間」の意見というのは参考程度にするべきものなのだが、現在のプロ野球の対応は優先順位が逆になっている。
プロ野球の主たる(見込み客程度の)ファン層も、それを伝えるマスコミの記者も基本的には「サラリーマン」であり、球団職員もまたサラリーマンである。そういった中で、経営者の理論を展開しようとしても、震災後の状況を理由にした極めて不寛容な「金儲け主義」なる短絡な世論(サラリーマン根性)に押しつぶされ、大臣まで同調して事業を自粛せざるを得なくなる状況というのはやっぱり恐ろしい感じがする。結果、通常でさえ苦しいとされるプロ野球経営の深刻な悪化も免れない状況になってくると予想する。
セリーグでは、球団売却騒動後になにか状況が改善しているようには全く見えない横浜ベイスターズに去年以上の客が入るとは思えない。世論の支持を受けているとされるパリーグでも、関東の電力事情を考慮して「西武対オリックス」など注目度が低いカードを平日の昼間に埼玉でやったとしても客が入るわけがない。
そう考えると、昨シーズン終了後に横浜やヤクルトの売却騒動がわきあがったが、今シーズンが終わるころには球団数の縮小も含めた球団再編の議論や、もらいすぎの選手の大幅減俸や大量解雇が再度起こってくるのは想像に難くない。そのように球団経営が危機的な状況になった時に、「世論」はどう反応するのだろう。今は支持されている選手会だが、半年後には「年俸をもらいすぎ」という強烈な批判が向けられることになるのだろうか?
いずれにしても、今回電力問題に不寛容な世論によって決められられたセ・パ同時開幕というのは、近い将来にさらなる混乱を引き起こすことになるのではないか。(プロ野球ファンとしてはこの予想は外れてほしいけれども・・・。)