「○○ になったら起業する」という人達

「将来起業したい」という人に会うことが多いのだが、そういう人たちが起業するときの前提としているのが、「○○になったら起業する」ということがある。

この○○というのは、たとえば

「貯金が○○円になったら起業する」
「○○歳になったら起業する」

といったような感じ。

こういう人に「どんな商品・サービスを提供して起業するつもりなの?」という話をすると、ほとんどの場合「それはまだ決めていない」という返答になる。これは非常に危険。なぜなら、貯金がいくらであるとか、起業する年齢が何歳であるとかは、ビジネスを立ち上げて成功するための要素では全くないから。

起業をするときに「顧客がいること」の検証が十分に行われていないビジネスというのは、結局失敗に終わってしまう可能性が高い。顧客がいれば今現在貯金がいくらであろうと、○○歳以下であろうとうまくいく人はうまくいく。逆に、貯金がいくらになったとか年齢が何歳になったからといって、自分に収入をもたらしてくれるビジネスが突然目の前に現れて出てきてくれるわけではない。

いま定期的な収入を得られる仕事があって、それでも独立して起業をしたいのなら、顧客がいるかどうかの検証を「週末起業」的な方法で実践をしてから、本当に十分な収益があげられることが確認できてから始める方が良い。(大多数の「週末起業家」はただの小遣い稼ぎ目的のクズばかりで、あまり個人的には好きではないけれども)

お金が足りなければ、しっかりとしたビジネスプランを立てて銀行とかから借りる等の手段もあるし、年齢が足りないと思うなら年長のアドバイザーについてもらうなどすればよいのだから。

どうしてもやりたいこと、自分のミッション(使命)として社会に提供すべき価値を感じるものがあって、いま収入を得ている仕事がそのミッションとが全く関連しないのであれば、すぐにでも仕事はやめるべきだが、もし単純に「起業家」というポジションにあこがれているのであれば、それほど甘いものでもないので、やめておいた方が良いです。






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このブログ記事について

このページは、が2010年10月26日 10:00に書いたブログ記事です。

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