「これからは本当にやりたかったことをやる」???

コンサルティング的なことも行っているので、自分の経験だけでなく他の方の経験なども疑似体験をするために、セミナー等に出かけていくこともあるのだが、その中には話の内容的に「残念だな」と思うことがある。

ある事業再生関連の手腕が非常に評価されて、マスコミなどにも何度も取り上げられた方が、現在はその仕事を離れ新しいことを始めているということで、少し前にセミナーを聞きに行った。その際に言っていたことが表題のようなことだった。それで何をやるのかというと、これがイマイチ何なのかがはっきりしない抽象的なことばかり。

これからの活動のヒントにしようと思って先人の話を聞きに行ったのだが、「やりたいこと」は「売れること」ではない ということを非常に実感させられる結果となった。

「これまでやってきたこと」で、ものすごい成果を上げた(いっぱい稼いだ)人の中にも、それを「別にやりたいわけでもなかった」とか、あるいは「もうやりたくなくなった」ということがあるようで、その後に「本当にやりたかったことをやる!!」と言い出すことは割と多い。

そこで始めた「やりたいこと」というのが「売れること(顧客がいること)」であれば、またいろんな人にお金が回って良い循環がはじまるのだけど、往々にして「やりたいこと」なんてものは金にならないことのほうが多い。お金が回らない場合、過去の実績にひかれてやってきた右も左もわからない若い人たちをボランティア同然でかりだそうとすることも多いようだ。

たとえが適切かどうかは分からないが、

・F1ドライバーだった人が、冒険家になる
・サッカー選手だった人が旅人になる

みたいなことが、他の世界でもいろいろと起こっている。

ある分野で天才的な能力を発揮して生活していくに十分な額のお金を稼いだ人が、「やりたいことをやる」と言いだしたとき、それは注意が必要である。






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このブログ記事について

このページは、が2010年10月24日 10:00に書いたブログ記事です。

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