日本で「起業」をテーマにしたセミナーが行われる際にその内容が様々なように、日本語ではこの「起業」という言葉から想定される内容がいろいろと違ってきます。そのため、ここで利用する言葉の定義について少しだけ整理しておきたいと思います。
「起業」という言葉で、思い起こされる内容としては人それぞれでしょうが、英語と対比させながら考えると以下のようなものがあるでしょう。
Business Start up (ビジネススタートアップ、事業の開始)
Entrepreneurial Process (アントレプレナー的プロセス)
New Business/Market Creation(新規事業/マーケットの創出)
Management of Technology (MOT、技術経営)
Side Business (副業・サイドビジネス)
Weekend Business (週末ビジネス)
実は、筆者自身、米国の起業家研修プログラムに参加する際、その募集の文言に“MOT”の文言が含まれていたため、内容的にはそういった内容が多く含まれると考えていたのですが、実際のアメリカの起業家研修において内容を多く割かれたのは
Business Startup
Entrepreneurial Process
の部分です。不況下の現在の日本では、下のほうの副業やサイドビジネス、週末ビジネスのようなものが大盛況のようですが、当然ながら正当なEntrepreneurial Studyプログラムにおいては、そういったものは一切含まれていません。そのため、ここで説明する内容としては、言葉の意味的には Business Startup とEntrepreneurial Process についての記述が中心ということになります。
Management of Technology やNew Business/Market Creation についても、ある程度は含まれることになりますが、意味的には区別して記載していくことになります。
ところで、英語のEntrepreneurは日本語では「起業家」と訳されることがありますが、実は意味合いとしては「事業家」のほうが近いといえるでしょう。このあたりのことについては、後ほどもう少し詳しく説明していくこととします。